実行委員長 笠井義久
ご挨拶
私達の舞踏会にご興味を持って頂き、まことにありがとうございます。今回の舞踏会の開催にあたり、ご挨拶させていただきます。
みなさまご存知のように、日本では社交ダンスが盛んで、多くの方々がダンスに親しみ、楽しんでおられます。また、ダンスパーティーも全国各地で数多く開催されています。私自身も社交ダンスを始めてから30年以上になります。日本国内のダンスパーティーはもちろん、ここ20年ほどはオーストリア(特にウィーン)で開催される舞踏会にも数多く参加し、ダンスを楽しんでおりますが、両国の催しに数多く参加するにつれ、日本と、オーストリアをはじめとする諸外国での社交ダンスの捉え方の違いに気がつくようになりました。
多くの人が一堂に会し、おいしい食事をし、お酒を飲み、楽しい音楽の調べが聞こえてくるとともに自然と体が動き出し、じっとしておられずに、おしゃべりをしていたお相手、あるいはそこに参加している初対面の方々を誘ってダンスを踊り出す。これが私の経験したヨーロッパでの典型的なダンスシーンです。これがまさに¨社交ダンス¨というものではないでしょうか?
日本では、多くの場合ダンスパーティーとは、そこに参加している多くの方々との交流よりも、いつものご自分のパートナーと踊る事、あるいは練習会の様にダンス技術中心に踊りを追及する事などが目的となって、時にはパーティーが¨パーティー¨ではなくあたかも「ミニ競技会」の様相を呈している事もあるように思えます。
勿論ダンスにはいろいろな楽しみ方があって良いわけですが、パーティーでの社交ダンスは、男女がお互いにマナーを守って楽しく踊り、交流する事が基本だと私は考えます。ダンス技術だけでなく¨社交¨のマナーを守って、ヨーロッパでの舞踏会の様な形でダンスを楽しめるパーティーがあれば、とかねがね思っておりました。2019年は1869年(明治2年)に日本とオーストリア・ハンガリー二重君主国の間で結ばれた日墺修好通商航海条約からちょうど150周年を迎える年にあたります。そこで、両国の長い友好を記念し、これを祝賀するために、オーストリアで開催される舞踏会に敬意を払い「日墺友好150周年記念舞踏会」を有志で企画し、開催することにしました。このダンスパーティーを通じて、日本とオーストリア両国の相互理解と友好をより一層深め、更に発展させることを目指したいと考えます。
ご参加にあたりましては、男女ペアでのご参加を推奨しています。どうぞご夫妻、ご友人同士で、ウイーンの舞踏会に参加する気分で、ダンス技術のレベルにかかわらずご参加いただきたいと思います。この舞踏会は形だけを真似た舞踏会ではありません、みなさまに踊っていただくための音楽も楽しいもの、美しいものを用意いたしております。ぜひ存分に楽しんでいただきたいと思います。
みなさまと当日お目にかかれるのを楽しみにお待ちしております。